それぞれの指標の定義は以下となり, 数値は「取引チケット」「オプションチーン(要表示設定)」「建玉管理(要表示設定)」よりご覧いただけます。
デルタ | 原資産価格の変化に対するオプション価値の変動値、インザマネー(コールの場合原資産価格が権利行使価格を上回る、プットの場合原資産価格が権利行使価格を下回る)で満期を迎える確率 |
ガンマ | 原資産価格の変化に対するデルタの変動値 |
セータ | 一日あたりのオプション価値の減価値 |
ベガ | ボラティリティの変化に対するオプション価値の変動値 |
それぞれの指標の性質は以下となります。
■デルタ
実際の取引を行う際に最も参考とされる指標はデルタとなります。
デルタとはオプションのリスク指標のひとつで、満期日に、現在値が権利行使価格を上回る(コール)あるいは下回る(プット)確率を表します。
デルタは0% から絶対値100% の間の値となります(0~1と表示される場合もあります)。
例)デルタが60%(0.6)であれば、取引価格が権利行使価格を上回る(コール)あるいは下回る(プット)確率が60%であることを示します。
デルタ | オプション価格 | 値動き率 | リスク |
大きい | 大 | 小 | 小 |
小さい | 小 | 大 | 大 |
基本的にデルタが小さいほどオプション価格の値動きは激しくなり、リスク(リターン)が大きくなります。
原資産の価格変化に対するオプション価格の変化額を表し、次のように表記することができます。
デルタ=オプション価格の変化額/原資産価格の変化額
例)原資産価格が100上昇した場合、オプション価格が50上昇。デルタは50%と表します。
デルタが小さければ小さいほどリスクは大きくなる(時間が経つに連れて価値が減少する率が高い)かわりに、リターンも大きくなります。
例)ドル円現在値110円
A.権利行使価格110円コール、オプション仮価格1円、デルタ50%(0.5)
B.権利行使価格112円コール、オプション仮価格0.3円、デルタ30%(0.3)
ドル円現在値が112円となった時のデルタを用いたオプション想定価格:
原資産価格変化額112円-110円=2円
A. オプション価格変化額は、原資産価格変化額2円の50%=1円。従って、オプション想定価格は当初オプション仮価格1円+オプション価格変化額1円=2円。オプション価格変化率は、2円/1円=200%。
B.オプション価格変化額は、原資産価格変化額2円の30%=0.6円。従って、オプション想定価格は当初オプション仮価格0.3円+オプション価格変化額0.6円=1円。オプション価格変化率は、1円/0.3円=333%。
■ガンマ
デルタは、原資産(対象株など)が動くとどの程度そのオプションの価格が動くかを表すものですが、その値は原資産の動きとともに加速して増大する傾向があります。この加速の度合いをガンマといいます。値が大きいとデルタの上下が多くなる性質があります。2次的な指標であるため、他の指標に比べると使用頻度は低い傾向がありますが、満期日に近づくとその値とオプション価格に与える影響が大きくなるので注意が必要です。
■セータ
セータの大きいオプションは、保有をする期間に比例してその価値が減少する性質があります。
取引ツール上では、マイナス値で表示され営業日毎にどの程度オプションの価格が減少するかを示します。デルタの補助的な指標として参考にすることができます。
通常デルタが小さいほどその値は大きくなります。また、値が大きいほどリスク・リターンが大きくなる傾向があります。
■ベガ
ボラティリティの上下によって、どれだけオプションの価格が上下するかを示す指標です。
オプションの対象銘柄が大きく動く局面では、参考にすることができます。
(ボラティリティとは、オプションの対象銘柄の値動きの大きさを示す指標で、%表示されます。ボラティリティが大きいほどオプションの価格も大きい性質があります。また、ボラティリティが大きいほどリスク・リターンも大きくなります)
※FXオプションを注文をする際には、取引チケット下部に注文の売買金額に応じた各指標のインパクト値が取引する商品の通貨および円貨で表示されます。