株式オプション逆指値注文のトリガー
株式オプション逆指値注文は、以下の条件いずれかで発動します。
1.連続での指定価格提示
買い逆指値注文は、指定する価格と同等もしくはそれ以上のアスク価格が2回連続で提示された場合に発動します。売り逆指値注文の場合は、指定する価格と同等もしくはそれを下回るビッド価格が2回連続で提示された場合に発動します。指定レベルの価格提示が2回連続でなされた場合に発動させることで、スプレッドが急拡大してもすぐに戻るような相場での発動を防止しています。
例えば1ドルでの売り逆指値を設定したとします。ビッド・アスク 1.5/2.0 から急にスプレッドが拡大しビッド・アスク 1.0/3.0 になり、その後すぐに直前の1.5/2.0 に戻った場合です。この場合、1ドルの売り逆指値はトリガーが発動しません。
2.指定価格提示と気配数量増加
買い逆指値注文は、指定する価格と同等もしくはそれ以上のアスク価格が提示され、同時に買い気配の数量(アスクサイズ)が上昇した場合にも発動します。売り逆指値注文の場合は、指定する価格と同等もしくはそれを下回るビッド価格が提示され、同時に売り気配の数量(ビッドサイズ)が上昇した場合にも発動します。ビッド/アスクサイズとは、オプションチェーンで表示されている最良気配、つまり一番高い買い指値と一番安い売り指値で提示されている取引数量です。
例えば1ドルでの売り逆指値を設定したとします。もともとビッド・アスク 1.5/2.0、売り気配の数量(ビッドサイズ)が10ロットであり、そこから気配値が更新されビッド・アスク 1.0/1.5、売り気配数量が20ロットに上昇した場合、トリガーが発動します。このように流動性が高まる状況では、連続の指定価格提示がなされなくてもトリガーが発動します。
3.大幅な価格動向
例えば1ドルでの売り逆指値を設定したとします。ビッド・アスク 1.5/2.0から市場が大幅に下落しビッド・アスク 0.8/1.0 となるように、売り気配だけでなく買い気配も指定価格の1ドルに達してしまった場合は、連続の指定価格提示を待たずにトリガーが発動します。買い逆指値注文の場合は、アスク価格・ビッド価格共に、指定する価格と同等もしくはそれ以上が提示されるとトリガーが発動します。ただ、このような状況においてはスリッページが懸念されます。
下記例:2022年9月満期、権利行使価格48のコールオプション
ビッド・アスク4.91/5.14、ビッドサイズ70、アスクサイズ47
※逆指値と逆指値(指値)に関する注意:
逆指値注文では、設定された価格条件が満たされると成行注文が発動します。逆指値(指値)注文では、設定された価格条件が満たされると指値注文が発動します。ですので逆指値の場合、相場の動きによっては設定した逆指値価格より大幅に不利な価格で約定することも考えられます。一方逆指値(指値)の場合は、追加指値指定をしているため約定価格は決まっていますが、約定ができないリスクがあります。