デルタとはオプションのリスク指標のひとつで、満期日に、現在値が権利行使価格を上回る(コール)あるいは下回る(プット)確率を表します。
デルタは0% から絶対値100% の間の値となります(0~1と表示される場合もあります)。
例)デルタが60%(0.6)であれば、取引価格が権利行使価格を上回る(コール)あるいは下回る(プット)確率が60%であることを示します。
デルタには以下のような性質があります。
デルタ | オプション価格 | 値動き率 | リスク |
大きい | 大 | 小 | 小 |
小さい | 小 | 大 | 大 |
基本的にデルタが小さいほどオプション価格の値動きは激しくなり、リスク(リターン)が大きくなります。
原資産の価格変化に対するオプション価格の変化額を表し、次のように表記することができます。
デルタ=オプション価格の変化額/原資産価格の変化額
例)原資産価格が100上昇した場合、オプション価格が50上昇。デルタは50%と表します。
デルタが小さければ小さいほどリスクは大きくなる(時間が経つに連れて価値が減少する率が高い)かわりに、リターンも大きくなります。
例)
ドル円現在値110円
A.権利行使価格110円コール、オプション仮価格1円、デルタ50%(0.5)
B.権利行使価格112円コール、オプション仮価格0.3円、デルタ30%(0.3)
ドル円現在値が112円となった時のデルタを用いたオプション想定価格:
原資産価格変化額112円-110円=2円
A. オプション価格変化額は、原資産価格変化額2円の50%=1円。従って、オプション想定価格は当初オプション仮価格1円+オプション価格変化額1円=2円。オプション価格変化率は、2円/1円=200%。
B.オプション価格変化額は、原資産価格変化額2円の30%=0.6円。従って、オプション想定価格は当初オプション仮価格0.3円+オプション価格変化額0.6円=1円。オプション価格変化率は、1円/0.3円=333%。
デルタは、オプションチェーンに表示されています。
※デルタは、FXオプションの場合%表示(50%など)、株式オプションの場合は小数点一桁の数値(0.5など)で表示されます。
オプション―ンチェーンに表示されていない場合は、列設定でデルタが選択されていない場合があります。その場合は、右上をクリックして、列設定を変更してください。